消防団
今日の消防団は、一般の市民として他の職業に就いている消防団員で構成され、
消防団員は、地方自治体の長(市区町村長)より任命された消防団長が、地方自治体の長の了解を得て任命している。
火災や風水害等の災害、有事の際には、非常勤の地方公務員として消防業務に従事する。
普段は別の仕事をしている人間が、その仕事に加え、消防団活動として消火・予防・救急・救助といった消防業務を行うこととなる。
法律上は、常勤の消防団員からなる消防団もありえる。過去、地方では消防本部を置かず、消防団内に常備部を設ける事がしばしば行われたが、
法律による権限から消防本部を選択する自治体が増し、近年は見ることができない。今日は、非常勤の者により構成される消防団のみ存在している。
(職業の関係で平日の緊急招集に即応できない団員の増加から、即応可能な自治体職員によって構成し常備消防と連携する「常備部」を置く団もある)
消防団は、火災、事故あるいは災害などが発生した際に消防活動(及びその顛末に関連する処々の業務)を実施する。
また、平常時においては操法等を通して災害救助等に必要な技術の修練を行うとともに、年1回程度応急手当等の講習も受けるほか、
近年では地域の防災会議への出席及び避難訓練等を通じて、広報並びに啓蒙活動も行われている。
その他、災害対策基本法及び国民保護法が適用された場合には消防隊の指揮に基づき避難住民の誘導にあたることになる。
地域によっては花火大会など地域のイベント時に警備及び清掃等に無償で使役されることもある。
消防団の中には兼任水防団として水防活動も行っている。
水防団は、水防法に基づき、洪水・高潮を警戒防御する水災事務を行うために市町村が設置する機関である。
しかし、水防団に占める専任水防団はごくわずかであり、水防団の人員のほとんどを消防団が占めている。
さらに、山間部の消防団では、遭難した登山者や河川等での行方不明者の捜索を行うことも少なくなく、
正式に「山岳救助隊」を兼ねている消防団もある。また、行方不明の老人等の捜索に消防団が出動している。
消防団の位置付け
分かりやすく図で示すと上記のように消防団としては区に所属し、管理は区に委託されている
そのため、運営費を寄付という形で賄ったり、区費の一部を割り当てたり、と運営費は区に依って異なる。
有事の際は青色の命令系統によって、縦割り組織の一部として機能する。
位置づけは常備消防(消防署)と、消防団は同格であり、消防署長と消防団長のそれぞれ2系統の
命令系統を持っているが、事実上、経験、訓練の差、2系統での不都合があるため、有事の際は指揮本部を
合同で立ち上げ、消防署、消防団の2系統を効率よく動かす体制が取られる。
位置づけは同格であっても、現場では職業として防災に関わっている経験豊富な消防署員の指示に従う事が普通である。
簡単な説明では以上の内容になり、所属、管理、運営、命令系統、位置づけ、それぞれを見ても複雑に絡んでおり
運営も区により違うため、周囲からは理解しにくい組織になっているようです。
追記:
消防団はボランティアと言われていますが、完全なるボランティアではありません。
有事の際は準公務員の扱いを受けます。
また、年間1〜3万円程度の報酬を受け取っており、
退団時には退職金として従事した年数に準じて金額が支払われます。
不慮の事故の際には市町村により保険が掛けられているため保障は手厚くなっています。
<ボランティアと言われる理由>
では、なぜボランティアと言われるのか?
答えでは無いかもしれませんが、以下の事があげられます。
・自分たちの地域は自分たちで守ることを理念として立ち上げられた団体である事。
・火事や災害の時だけと思われるかもしれませんが、いつ起きるかわかりません、
本業を持っているにも関わらず、昼夜問わず出動できる態勢を取っています。
・地域行事の参加、警備、火災予防運動、防犯、捜索、河川清掃や水利の点検確保など
通常の火事、有事以外にもかなりやる事が多い。
・入団の際、年間の団員報酬、退職金等の事を知っていて入団する団員は皆無。
☆支払われる金額と、活動内容を比較したときボランティアに等しいという意味から
ボランティア団体と言われるのだと思います。
詳細の知りたい方は、総務省、消防団のページをご覧ください。
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